2015年9月28日月曜日

オクターブ奏法の時は人差し指と小指のどちらを見るか。  Wes MontgomeryとGeorge Bensonを例にした考察

オクターブ奏法において目線をどこに持っていくかは特に重要になります。
これには主に2つの理由があります。

1つ目の理由は単音のように1つのポジションに手を置いて弾くことが出来ず、ポジションチェンジの連続して行っていく必要がある奏法だからです。

極端な言い方をすればコードチェンジを一音ずつ行っているような感じですね。


従って正確なプレイのためには左手に先んじて目線を移動させていくことが必要です!

2つ目の理由はオクターブ奏法ではやや離れた2カ所を押さえるため両方を同時にみることはできません。
正確にいうと両方見ることは出来るのですが、その場合は広い視角で左手全体をふわっと見ることになります。
そのようなソフトフォーカスな状態では運指に正確性をもたらすことは難しいのです。

そこで目線をフォーカスするポイントを低音側を押さえている人差し指か高音側を押さえている小指かに絞る必要があります。
実はオクターブ奏法はこのどちらの指を見るかによってその性質が大きく変わります。
それぞれのメリットとデメリットをそれぞれの代表格、ウェス・モンゴメリーとジョージ・ベンソンを例に挙げて解説しました。
みなさん各々の志向するスタイルに合わせてオクターブ奏法の方法を選択してください!



<人差し指を見る場合>
ウェス・モンゴメリーのスタイル。

人差し指に目線をフォーカスし、1、3弦と2、4弦のセットは人差し指と小指で、3、5弦と4、6弦のセットは人差し指と薬指で押さえます。
人差し指フォーカスの場合はこの方が高音側がブレにくいためです。

・メリット
人差し指で押さえている低音が効いて太いサウンドになる。
手全体が安定してスライドなどのアーティキュレーションがつけやすい。
ウェスのフレーズを真似ようと思うと人差し指フォーカスでないとやりにくいことが多い。
またサウンド面でもこの低音の効きはウェス奏法に不可欠。

・デメリット
弾く弦によって指の組み合わせが変わるためミュートが甘くなりやすい。
メロディーを弾く場合にはその低音の効き故に重くなりすぎてしまう場合もあり。




<小指を見る場合>
ジョージ・ベンソンに代表されるスタイル
弦の組み合わせによって指は変わらず、常に小指と人差し指で押さえます。

・メリット
中指、薬指が常に同じ形を保って不要弦をカバーできるためミュートを鉄壁にできる。

・デメリット
高音側にフォーカスしているため、人差し指で押さえている低音の存在感が希薄になり音が軽くなる。


<まとめ>
どんなテクニックにも言えることですが、長所、短所は必ずあり、そしてそれは表裏一体、長所は短所、短所は長所なのです。
大切なのはその長所、短所を理解し、演奏する音楽に適したものを選択することです。

オクターブでメロディーを弾く場合、あるいはバンドの中でカッティングをする場合などはジョージ・ベンソン流の小指フォーカスがいいでしょう。

ソロギターやクリートーンでのジャズなどでは人差し指フォーカスの太いトーンが良いと思います。
なによりウェスのように弾きたい方はぜひ人差し指フォーカスで弾いてください!



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