2016年5月13日金曜日

The Beatles, While My Guitar Gentry Weepsのコード進行分析 その2



ビートルズ時代のジョージハリスンを代表する曲の1つ,
While My Guitar Gentry Weepsのコード進行分析その2
今回はAメロの後半のEの出自やBメロへの展開について言及してみたいと思います。


まず、AナチュラルマイナーにおいてはEは本来Emとなります。
ここではAmへ向かう流れを強めるためのハーモニックマイナー由来のEが使われています。
ドミナントモーションを律儀に考えるとE7になるところですが、バックのコードは普通のEを弾いてるように聴こえます。
まぁ上物のエレキギターで7thがフォローされていたりするので総合的にはE7と言えますが、伴奏のギターなんかでは普通のEを弾いた方がしっくりはまりますね。
ビートルズでは余計なテンションノートを入れないコードであることも多いです。
それでも十分ドミナントの雰囲気はでます。


またAメロの2周目では7小節目のDの代わりにCが来ています。
このキーのダイアトニックですしメロディーとの兼ね合いであると思うので、そう特別なものではないと思います。
敢えて理由付けるとGの後に来てるので一瞬Cメジャーキーの雰囲気を呼び込んでいるともいえます。
まあそこまで明確な転調感があるわけでもないんですが。

そしてEを経由してBメロの始まりと共にAメジャーへ転調します。
EはAメジャー/マイナー両キー共通のコードであるのでどちらに行くにしても強い進行感を演出できます。
この特性を利用して自然な転調を行っているわけですね。
さらにマイナーからメジャーへの同主調への転調で世界観の変化が非常にわかりやすい。

Bメロのコード進行自体はダイアトニックコードばかりで特に変わった所はなし。
Aメロで凝ってる分、Bメロはオーソドックスな進行で安心して聴ける感じ。
敢えて言うならばC#mがトニック系でなくドミナント系のファンクションであるように僕には聴こえます。
そしてまたEを経由してAメロに戻ります。

総合するとメジャー(アイオ二アン)、マイナー(エオリアン)、ドリアンという3つのスケール世界のカラーを巧みに使い分けたコード進行であるといえるでしょう。



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