マイクスターン流のトライアド活用術を紹介します。
2弦にルートがあるトライアドを使ったシークエンスフレーズをマイクスターンはよく使います。
コード進行に合わせて弾く場合もあれば、もとのコードとは関係なく、このシークエンスを全音ずつずらしていったりなどです。
マイクスターン曰く、トライアドの響きは非常に強力なのでどんなコードの上で弾いても大抵ワークするんだとのこと。
2弦ルートのトライアドの形がこちら。
5度が重複していますが、7th抜きの純粋なトライアドであることがポイント。
トライアドはそのコードの響きを最も強く打ち出します。
7thが入ることでそのまっすぐな響きが少々緩和されます。
また9thなどテンションが入ることでその響きはさらにファジーなものになります。
1度、3度、5度のみのトライアドで作られたメロディーやフレーズはとても強力にコード感を打ち出して響きます。
コード感をもったフレージングというのはソロにおいて非常に重要です。
なにが弾きたいのか、という意図がしっかり伝わるからです。
自分はこのコードを今弾いているという表現が大事になるので、それを最も強力に打ち出せるトライアドは強い武器になるということですね。
このトライアドの形を高い音から下ってきます。
その形をシーケンスとして繰り返します。
タブ譜にするとこんな感じです。
譜例ではEメジャーのトライアドになってます。
トライアドは前述のとおり、とても強力なので、バックのコードとは違うコードのトライアドを弾いてもその対比が浮き立ちます。
たとえばバックのコードはBbだけれど俺はEを想定して弾いてるぜ、という対比が伝わるのです。
マイクスターンのソロでは、このシークエンスを全音や半音で上行ないし下行していくフレーズがよく登場します。
そのシークエンスの移動のさなかでの対比が面白く聴こえるということですね
このコードの対比が伝わらないとただ外れた音を弾いているようにしか聴こえません。
その対比を伝えるためにもピュアなトライアドが有効なんですね。
一聴するとひょうげたようなアウトフレーズが多いマイクスターンですが、コードトーン、トライアド、という基本をしっかり押さえているからこそ、その演奏に説得力が宿るんですね。
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