まっすぐか、それとも手首を曲げて指を弦に直角に当てるのか。
手首を曲げて弾こうというのは多くの教則本に書かれています。
しかし意外と難しいと思っている方も多いのではないでしょうか?
手首を曲げて弾くのは難しいし、手首も痛い。
むしろ手首をまっすぐにして弾いても悪い音はしない、これではダメなのだろうか?と思う方も多いのではないかと思います。
結論から書くと右手首はまっすぐでも大丈夫です。
むしろそっちの方を僕はお薦めします。
今回は音質、指の操作性、怪我の防止の3つの観点からその理由について書いていきます。
音質について
手首のフォームによって指の当たる箇所が変わることにり、音質の違いが生まれます。
手首を曲げた場合は主に爪、手首がまっすぐの場合は指の肉の部分が当たります。
爪が当たると高音が効いたはっきりとした音、肉の部分が当たるとマイルドで太い音がします。
前者は主にフラメンコやクラシックで聴かれる音です。
アンプリファイが前提の現代のアコースティックギターやジャズギターでは後者の太くマイルドな音の方が相性がよいと思います。
また手首がまっすぐのフォームは長い爪が要りません。むしろ爪が短くないといけませんので右手の管理も楽になると思います。
指の操作性について
やはり手首をまっすぐにしたフォームの方が指は動かしやすいでしょう。手首を曲げることフォームは手首を曲げる動き自体にある程度の筋力を割いてるからです。
曲げると弾きにくいと感じている方はこの曲げた状態の保持に難儀しているのではないでしょうか。
手首をまっすぐにすることでニュートラルな手首の状態で指を動かすことができます。
加えて指の動き自体も手を握るという、最も自然な動作の延長で行えるので弾きやすいのです。
またこのフォームにより弦をタッチして出すパーカッシヴなノートやフィンガーピッキングとストロークを垣根なく移行 するグルーヴィーなプレイも可能になります。
怪我の防止について
ギターリストで最も多い怪我は腱鞘炎ではないでしょうか?腱鞘炎の原因の主だったものは手の使い過ぎですが、無理な使い方や力の入れ方をしていればそのリミットは早く訪れます。
加えて腕から繋がっている筋肉や腱が手首のところで曲がっているとそこでも負担がかかります。
前述の指の操作性と少々重複しますが、手首がまっすぐかつ握るという自然な動きで演奏ができれば手首や腱鞘への負担を軽くすることができます。
現状、手首の痛みや疲労で長く弾けないという方はぜひ手首まっすぐフォームを試してみてください。
まとめ
まとめ
以上の理由により僕自身は手首まっすぐのフォームを採用しています。
僕の場合は師匠のAcousohereさんを通してのTuck Andressさんの影響が大きいです。
最近はクラシックギター界でも手首をまっすぐにしたフォームを採用している方も増えてきたと聞いています。
長年の常識や慣例みたいなものにあまりとらわれずに楽器と接してみるとまた感じ方が変わると思います!
最後にこのフォームについて僕が学んだプレイヤーを紹介します!
Tuck Andress
Michelle Hedges
Acousphere