2024年3月25日月曜日

Tuck Andressに学ぶミュート術 1弦を薬指で触る


ギターの基本テクニックであるミュート。
不要弦に触れ、音が鳴らない状態にして目的の音、弦だけを鳴らすことです。

ミュートは音の綺麗さはもちろん、右手を思い切りよく動かせることによるリズムのキレにも寄与しています。

その重要度は高く、優れたプレーヤーは必ずきめ細やかなミュートを実践しています。


では名手Tuck Andressはどのようなミュートを実践しているのでしょうか。
本稿では彼が実践している特徴的な右手薬指でのミュートを紹介します。




ミュートの重要性 


不要な弦の響きを止めるミュートは和音を綺麗に鳴らすことのみならず、右手をダイナミックに動かすことです。
ギターはその特性上、不要弦を弾かないようにするのではなく、弾いてしまっても大丈夫な状況を作っておくという考えが必要な楽器です。
右手を思い切りよく動かせることでリズムや音のキレが変わってくるのです。

そのためにあの手この手を講じます。
左右の手の空いている所、それでいてプレイの勢いを損なわない場所で鳴らしたくない弦に触ります。
ここにギタリストそれぞれのこだわりが垣間見えます。


薬指での1弦ミュート


Tuck Andressは言わずもがなフィンガースタイルのギタリストです。
アルペジオなどで1弦を使わない時、彼の薬指は必ずと言っていいほど1弦に触れています
決して1弦の使用頻度が少ないというわけではありませんが、伴奏、ソロギターにおいてベースの5弦or6弦とコードの2、3、4弦という組み合わせが多くみられます。

このような状況で1弦の音が鳴る、またはならないように気を付けて弾いてしまうと和音やリズムの勢いを損なう可能性が大きいです。 そこで1弦には薬指を置いているわけです。
やってみると最初は1つ仕事が増えたような気がすると思いますが、慣れると指の踏ん張りが効いたり位置感覚が掴みやすくなったりとミュート以外にもメリットがあります。

小指でなく薬指なのはなぜ?という疑問にはTuck Andressならではの4弦も親指で弾くというスタイルが関係しています。
小指でミュートをかけると逆に親指の縦の動きを制限してしまうからと考えられます。
ただし状況によって小指でミュートをしている場合もあります。

ミュートは体で覚える


ミュートをマスターに必要なことは普段の積み重ねです。
弦を押さえる、弾く以外の仕事が1つ増えるわけなので、同時進行でミュートのことを考えながら弾くことは難しいです。
そこでミュートしている状態を普通にしていく、考えなくてもミュートしているという状態を作ることを目指しましょう。
そのためには短いフレーズに絞ってミュートできているかを意識しながら弾くこと。
必要ならばゆっくり弾く、あるいは止まりながらじっくり指に覚え込ませていきましょう。

ミュートはギター演奏における基本にして、卓越したプレーヤーほど丹念に行なっているという奥の深いものになります。
ミュートの作法を身につけていけば演奏のクオリティーが必ず上がります。
ぜひ本記事も参考にしながらミュートの方法を学んでいただけたらと思います!




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